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【お勧め】スペイン語は英語より簡単!~英語に苦労している方でも習得できます。

スペイン語は習得するのに英語より時間がかかるのでしょうか?
結論からいえば、高校レベルの英語が理解できる方であればスペイン語はそんなに難しくありません。
なぜなら英語とスペイン語はよく似た言語だからです。日本語とスペイン語や英語など西洋言語は根本的な構造が異なり、一から習得することは非常に難しいです。これは日本人の大半の方が英語を習得するのに苦労していることで証明されています。
しかし英語とスペイン語など他の西洋言語はルーツは同じであり、基本的な構造は同じです。したがって英語の基礎がある程度理解できておれば、他の西洋言語習得の道へ進むことは可能でしょう。

スペイン語は世界の言語の中で比較的簡単な言語といわれています。
しかし簡単といわれているスペイン語でも習得が容易な部分と複雑な部分があります。
今回はそんなスペイン語習得するにあたり、習得しやすい部分と習得が難しい部分を整理し、どのあたりを重点的に勉強したらよいか紹介していきます。

お勧めのスペイン語勉強法

目次

1.英語より簡単スペイン語~どこが簡単?
1)発音
2)聞き取り
3)語順
4)読み方

2.ここが英語より難しい
1)動詞の活用
2)意味と文法が異なる構文

スペイン語ここが簡単!

スペイン語は世界20か国以上で話される国際言語であり、国連の公用語にも英語、中国語、ロシア語、フランス語、アラビア語とともに選定されており、母国語としての使用人口は中国語、英語、ヒンディー語につづき世界第4位で約4億人います。
スペイン語を使用している国はスペイン、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、ペルー、ベネズエラ、エクアドル、ウルグアイ、ボリビア、グアテマラ、パナマ、キューバ、コスタリカ、ニカラグア、ドミニカ共和国、プエルトリコ、エルサルバドル、ホンデュラスの18か国では国民のほぼ100%がスペイン語。パラグアイも70~80%がスペイン語、ベリーズとアフリカの赤道ギニア、そして米国でも10~30%の人がスペイン語ネイティブといわれています。
しかもこれらの国は人口が増えている国が大半で、米国においてもスペイン語話者の割合が増え続けています。そんなスペイン語ですので今後国際的な地位がますます高まっていくことが予想され、英語より習得しやすいのであればなかなか魅力ある言語ですね。

1.英語より簡単スペイン語~どこが簡単?

1)発音

スペイン語の発音は英語より簡単です。
なぜなら母音が日本語と同様「アイウエオ」の5音しかなく、英語の13音と比べると少なく、日本人にとっては容易です(スペイン語圏では「アイウエオ」ではなく「アエイオウ」の順番となります)。
つまりスペイン語は「アイウエオ」に対応しない発音がほぼないということです。
英語のように同じ「ア」であっても発音の仕方が異なるようなことはありません。

アクセントにも一定のルールがあります。例外もありますが原則は後ろから2番目の母音にアクセントがきますので英語ほどアクセントの位置に悩みません。

またポルトガル語などの鼻音のような特殊な発音もなく(強いていえば、rrを巻き舌で発音するくらいですが、巻き舌は普通に使う人もありさほど難しくないでしょう)、普通に日本語と同じように読めばよく、日本人とは相性のよい言語といえるでしょう。

2)聞き取り

発音が容易なら、当然聞き取りも容易です。
ニュースや天気予報のようにアナウンサーがしっかり発音する題材であれば、初級者であっても、意味は分からないまでも一つ一つの単語は認識できます。
しかし国によっては聞き取りやすい国と聞き取りにくい国があります。私の感覚的に聞き取りやすい国と聞き取りにくい国を挙げてみましたのでご参考としてください。

聞き取りやすい国

コロンビア、グアテマラ、ベネズエラ、メキシコ

聞き取りの難易度普通の国

ペルー、ボリビア、エクアドル、アルゼンチン、ウルグアイ

聞き取りが難しい国

ドミニカ共和国、チリ、キューバ、コスタリカ、スペイン、プエルトリコ

それ以外の国は良くわかりません。米国は中南米各国からの移民が多いのでそのルーツの国の話し方によります。今はネットでどこの国の言葉も聞くことができるので、ぜひある程度基本が身に付いたらチャレンジしてみましょう。おすすめはコロンビア、グアテマラ、ベネズエラ、メキシコの4か国です。
特にしゃべりがかっこいいと個人的に思っているがコロンビアです。
話し方の強弱やリズムが何ともすばらしいです。
上達すればするほどコロンビアの話し方のカッコよさが分かってくるので真似したくなると思いますよ。

3)語順

英語は語順に厳格な言語です。例文を一つ挙げてみます。
“Daniel is a student” で見てみましょう。
このとき語順を変えて “Is a student Daniel” としてしまうと英文として成立しません。
一方スペイン語の場合同じ意味の文は “Daniel es un estudiante” です。この場合語順を入れ替えて “Es un estudiante Daniel” としても全く問題ありません。

もう少し複雑な文でみていきましょう。
「ダニエルは彼女にメッセージを送った」を英文にすると
“Daniel sent her a message.” となります。
スペイン語では
“Daniel le mandó un mensaje.” となります。
英語では主語をほかの位置にもっていくことはできませんが、スペイン語の場合は位置を変えることができます。
“Le mandó un mensaje Daniel.”
これで同じ意味となります。

しかしここで疑問を持つ方はある程度スペイン語を理解されている方です。あとの文である “Le mandó un mensafe Daniel” では「ダニエルは彼女にメッセージを送った」以外に「彼女(彼)はダニエルにメッセージを送った」とも訳せるのではないか?との疑問を持たれるかもしれません。
しかしこのようにダニエルが目的語となる場合はこの文にはなりません。ちゃんとダニエルが主語であると判別できます。
ダニエルが目的語となる場合は以下のような文となります。
“Le mandó un mensaje a Daniel.”
これならダニエルは目的語となります。スペイン語では人が目的語となる場合は前置詞 “a”が必要となるルールがあるためです。
スペイン語は英語に比べて文法上のルールが明確であるため、その分語順を入れ替えしても成立します。
また目的語のダニエルを先頭にもってくることもできます。
“A Daniel le mandó un mensaje.”
先頭にもってくるときもダニエルが目的語であることを明確にするため、”a” をつけます。

次は疑問文を見てみましょう。
「マリーナはダニエルを知っていますか?」を英文に訳してみます。
” Does Marina know Daniel? ” となります。
この文は語順を全く入れ替えることはできません。
次にスペイン語に訳してみます。
” ¿Marina lo conoce a Daniel? ” となります。
スペイン語では英語のように疑問文でも主語と動詞(助動詞)を入れ替えたり、”Do” や “Does” を先頭につけることはありません。そのため肯定文と疑問文の区別が一見つきません。しかしスペイン語の文では疑問文の先頭に “¿” 逆ハテナマークをつけることでどこからどこまでが疑問文であるかを判別できます。
この疑問文の場合も主語や目的語を入れ替えることができます。
” ¿Marina a Daniel lo conoce? “
” ¿A Daniel lo conoce Marina? “
” ¿Lo conoce a Daniel Marina? “
このようにいろいろな語順の入れ替え方があります。

語順が比較的自由であると何が都合がいいかというと、スペイン語を話すときです。
話すときは瞬間的に考えて言葉を出すため、ある単語を言い忘れたり、思い出せないことがあります。そんなとき語順が自由であれば、その部分を飛ばしてあとから付け加えることができるためです。
英語ではこういう訳にはいきませんので、この点でもスペイン語は英語より習得しやすい言語といえますね。

4)読み方

スペイン語の読み方は基本ローマ字どおりです。一部子音でローマ字と異なる読み方もありますが、ほとんどはローマ字読みです。

読み方の例外

ja ji ju je jo →ハ、ヒ、フ、へ、ホ
ga gui,gu,gue,go→ガ、ギ、グ、ゲ、ゴ
za zi zu ze zo→サ、シ、ス、セ、ソ
ca qui cu que co→カ、キ、ク、ケ、コ
ha hi hu he ho→ア、イ、ウ、エ、オ
あとgi,geはヒ、へという発音になります。

スペイン語の読み方やスペルのルールがしっかり決まっているので、ルールどおり読んでおれば間違えることはありません。だからスペイン語では英語のような発音記号がありません。発音記号が必要ないくらいに読み方のルールが決まっているからです。

英語の場合は例えば「ジョン」という名前についても、”jon” になったり、 ” john” になったり明確なルールがありません。また “advertisment” という単語についてもアメリカでは「アドバータイズメント」、イギリスでは「アドバティスメント」になったり、読み方やスペルが統一されていません。

2.ここが英語より難しい

1)動詞の活用

スペイン語の最難関は既にいろいろな人が言われているとおり動詞の活用です。
逆にここをクリアしてしまえば半分以上はスペイン語を習得したといっても過言ではないです。まず動詞の活用を攻略してしまいましょう。
スペイン語の動詞の活用形はすべての動詞においてスペインでは約50パターン、ラテンアメリカで約40パターンあります。
英語の場合はbe動詞で7パターン(am,are,is,was,were,being,been)、それ以外の動詞では4パターン(過去形、三人称単数現在形、現在分詞、過去分詞)ですのでスペイン語の方が圧倒的に多く、違いが微妙で複雑です。
具体的に何がどう複雑なのか説明していきましょう。

①主語によって動詞活用が変化する。

スペイン語はすべての動詞が主語によって変化します。
同一時制においてスペインなら6種類、ラテンアメリカなら5種類です(二人称複数と三人称複数が同じ活用)。
英語の場合be動詞は主語によって変化しますが、その他の動詞は基本的に主語によって変化しません(三人称単数形の変化は例外)。
活用の種類として規則活用と不規則活用の2種類があり、基本的かつ使用頻度の高い動詞ほど不規則活用します。

規則活用する動詞→trabajar,cantar,comer,vivirなど
不規則活用する動詞→ser,estar,decir,tener,hacer,saber,irなど

規則活用は3種類あり、語尾が “ar””er””ir”の場合にそれぞれ活用パターンがあります。
不規則活用は ir や estar のようにほぼ全面的に不規則活用する動詞もあれば、一部の主語や時制の場合だけ不規則活用するものもあります。

活用パターンをしっかりマスターできていないうちはスペイン語動詞の活用表をみながら覚えていってください。

②過去形が2種類あり、その違いが微妙。

英語の動詞の過去形は1種類ですが、スペイン語は2種類あります。
一般に「完了過去(点過去)」と「不完了過去(線過去)」と呼ばれています。
その違いは慣れていないと判別が難しく、いろいろな文を繰り返しみて体で習得することが必要です。簡単に説明するとその違いは以下のとおりです。

完了過去
・過去の行為を表現する場合
不完了過去
・過去の状態を表現する場合

例文を挙げると以下のとおりです。
Cuando tenia 15 años, fui a México.
(私は15歳のときメキシコへいった)

「15歳のとき」は過去の状態を表していますので、不完了過去の一人称単数形 “tenia” を使います。
「メキシコへ行った」は過去の行為を表していますので、完了過去の一人称単数形 “fui” を使います。

この例文は比較的わかりやすい文ですが、分かりにくいケースもたくさんありますので、多くの文に触れて慣れておきましょう。

③さまざまな時制による活用がある。

英語の時制においても過去、現在完了、過去完了、未来、過去時点の未来など時制自体はたくさんありますが、1つの動詞が変化して示すことができるのは過去形だけです。
スペイン語の場合は過去2種類と未来、過去未来を1つの動詞で活用して表しますので活用パターンが多くなり複雑となります。
さらにこれに主語による活用も加わるため、複雑さが一層増します。

未来形は本来の未来の意味のほかに「推量」も未来形で表します。
「推量」の例文を1つ挙げます。

¿Se podrá comprar este libro en aquella librería ?
(この本はあの本屋で買えるだろうか?)

” podrá ” は “poder ” の3人称単数未来形です。

過去未来形は本来の「過去から見た未来」のほかに「過去の推量」「婉曲的な表現」「仮定法の主節」も表します。
「婉曲表現」の例を挙げてみます。

Me gustaría viajar por Nueva York.
(ニューヨークを旅行できたらなぁ)

” Me gusta viajar por Nueva York. ” では「ニューヨークを旅行したい」とストレートな表現となってしまいますので、少し遠回しに言うには例文のように過去未来形とします。

④命令形も変化する。

英語の命令形は動詞の原形をそのまま使用するので、とてもシンプルです。
しかしスペイン語の場合は命令する相手方によって動詞が異なる活用をするので複雑です。
活用パターンはスペインで5種類(二人称単数、三人称単数、一人称複数、二人称複数、三人称複数)、中南米で4種類(二人称単数、三人称単数、一人称複数、二人称と三人称の複数)です。
自分が自分へは命令しないので一人称単数はありません。

例えば「早く起きなさい」をスペイン語にしてみます。
・相手が二人称単数の場合
¡Levántate pronto!
“levantar”の直接法二人称”levanta”を使い、後ろに”te”をつけます。

・相手が三人称単数の場合(「早く起きてください」と訳します)
¡Levántese pronto!
“levantar”の接続法三人称”levante”を使い、後ろに”se”をつけます。

・相手が一人称複数の場合(「早く起きましょう」と訳します)
¡Levantémonos pronto!
“levantar”の接続法一人称”levantemos”から s が脱落し、”levantemo”に”nos”をつけます。

・相手が二人称・三人称複数の場合(ラテンアメリカの場合)
¡Levantense pronto!
“levantar”の接続法三人称”levanten”を使い、後ろに”se”をつけます。

一見とても複雑に見えますが、パターンはほぼ同じなのでそれほど勉強がすすむにつれ、思ったほど難しくは感じないでしょう。

例外は二人称単数が不規則動詞となる場合くらいです。
命令形以外の文では一人称や三人称でも不規則動詞がありますので、却って命令形の方が簡単かもしれませんね。

⑤最難関中の最難関「接続法」

最後にスペイン語の最難関である接続法です。
もちろん英語に接続法という概念はありませんので、接続法とは何かをつかむ必要があります。
接続法の反対の概念は「直接法」です。直接法とは接続法以外の動詞と考えてください。

接続法とは?
接続詞や関係詞などで繋がれた従属節の動詞のうち一定のケースで接続法を使います。
接続法の動詞を使うケースは従属節の内容が「事実として確定していない」ケースです。
具体的にはその文が名詞節・形容詞節・副詞節の場合によって異なります。

接続法に関する私の別の記事(【初級者向け】スペイン語と英語の文法や語句に関する相違点を比較して解説します)をご参照ください。

リンクを開いたら「目次」→「文の構造上の相違点」→「3)接続法という動詞の活用がある」をご覧ください。

2)意味と文法が異なる構文

スペイン語には「gustar型構文」という意味上の主語と文法上の主語が異なる構文があります。
何のことか意味不明と思われますので早速具体例を挙げて説明していきます。

Me gusta la música.
この文は「私は音楽が好きです」という意味です。
英語でいうと “I like music.” となります。

英語の場合は主語が “I” で目的語が “music” となり意味と文法は一致します。
しかしスペイン語の場合は主語が “la música” で目的語が “me”となり意味上と文法上で主語と目的語が入れ替わります。

スペイン語を直訳すると「音楽が私を好ませる」という日本語として不自然な訳となります。
「音楽」が主語ですので動詞である “gustar” も主語の「音楽」に応じて活用されます。
“gustar”の一人称単数は “gusto” であり三人称単数は “gusta” ですがこの場合は主語が文法上は「私」ではなく「音楽」ですので三人称単数形を使用して “gusta” となります。

No me molesta que abras la ventana.
この文もgustar型構文です。意味は「(君が)窓を開けても構わない」です。
英語では “I don’t mind that you open the window.” です。
英語では主語は “I” ですが、スペイン語では主語は ” que abras la ventana” の名詞節が主語になります。
直訳すると「君が窓を開けることは私に迷惑をかけない」となります。
句や節が主語となるときは動詞は三人称単数形となりますので、本文についても動詞 “molestar” は三人称単数形となります。